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商船三井の油濁事故

保険コラム

商船三井が油濁事故を発生させたとしてニュースになっていますね。これ↓

当社運航船 座礁および油濁発生の件 | 商船三井
商船三井の「当社運航船 座礁および油濁発生の件」を掲載しています。

これについて損保社員的にコメントしてみますね。

ただ、海上保険についてはそこまで詳しくないので、間違ってるところもあると思いますが、、ご容赦ください。

事故の概要

実際に事故を起こした船は商船三井の所有物ではありません。長鋪汽船株式会社の船を傭船(ようせん:船員含めてチャーターすること)していたようですね。だから、賠償責任があるのは、商船三井じゃなくて長鋪汽船になります。商船三井が謝罪会見を開いてますが、これは雇った側として道義上開いたんでしょうね。商船三井の誠実な対応は褒められるべきと思います。

事故内容ですが、商船三井の発表によると中国からシンガポール経由でブラジル方面に向かう途中の日本時間7月26日(日)にモーリシャス島沖で座礁により船体が損傷し、救助作業中の8月6日(木)に燃料油が流出。これにより現場海域・地域に甚大な影響を及ぼしているとのことです。

モーリシャスはインド洋にある小さな島国(大きさは沖縄本島の1.5倍)で、美しい自然と海が特徴の観光立国だそうです。そのため、今回の事故は経済に多大な影響を与えるでしょうね…。

油濁事故の賠償責任保険

今回のように重油が漏れ出した事故のことは油濁事故といいます。そして、油濁事故を担保する保険は「船主責任保険(通称:P&I保険)」です。

オーダーメイド型の保険なので、「油濁事故」の担保を外してなければいいのですが、、。普通は外さないけど。

ちなみに、今回の事故の賠償責任は船主(長鋪汽船)になります。

油濁事故の損害額はでかい

まず、油濁事故は損害額が甚大になりやすいです。賠償責任額も大きくなるし、損害調査にかかる費用も大きくなる。合計すれば50億ドルは軽くこえてくるのではないかな。

ただ油濁事故は、船主の賠償限度額が国際的な法令で決まっています。たしか船の大きさによって決まっていたはず。そのため実損害額が50億円をこえたとしても、船の大きさによって上限までの賠償となります(おそらく数十億程度)。

どこの保険会社が支払うのか

長鋪汽船はいったいどこの保険会社と契約しているのか。損保マン的にはこれが気になります。僕の勤務先でないことを祈るばかり、、不謹慎ですが。。

ただネット情報をみると『日本船主責任相互保険組合(ジャパンP&Iクラブ)』で契約しているとのことなのでセーフ。

日本船主責任相互保険組合とは、海上保険のみを担当している保険会社のようなものです。そのため世間的にはあまり有名ではないですね。

自動車保険だと対人・対物賠償を無制限で加入しているケースが多いですが、船舶の賠償保険では無制限で加入ということはできません。通常10億ドルで上限を設けます。

もしそうだとすると、今回の油濁賠償の損害が10億でおさまるわけがありません。

そのような場合は「アンブレラ保険」で対応することになりますが、長鋪汽船が加入しているかどうか…。

※アンブレラ保険についてはまたの機会に解説します。

今後

今回の事故が収束するまでに2~3年はかかると思います。そして、上記で述べたとおり油濁賠償は法令で責任限度額が決まってます。

んで今回はその限度額以上に損害が発生するでしょうから、その分はモーリシャスが背負うことに…。。

今後もこの事故には注目していきます。


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