自動車保険や火災保険など個人向けの保険は保険料が定量的に決まってますが、D&O保険や企業総合賠償責任保険、外交貨物保険など、いわゆる企業向けの保険はオーダーメイド型が多いので、保険料の決め方はけっこうあやふやです。
1.損保の法人営業の辛さ
僕が法人営業部門に所属していた時、某企業の外交貨物保険を担当していた。
僕はその企業の保険担当者とは仲良くて、よく飲みに行ったりゴルフしたりする仲だった。そんなこともあって、保険の満期がくると何も言わずに更新してくれて、本当に助かっていた………あの日がくるまでは…
ある日、外交貨物保険の満期が近づいたころ、いつも通り僕は「満期なんで更新ヨロ~♪」と軽い感じで手土産持参で挨拶に向かった。しかし、いつもは明るく出迎えてくれる方だったが、この日はなんかよそよそしい。。なんか嫌な予感がし、その予感は的中してしまった。
「〇〇さん(僕)、次の更新時は他社からも見積をとって、一番安くて内容がいいところと契約したい」とのこと。その言葉を聞いた時、マジで血の気がひいた。。おいおい。。勘弁してくれ。
僕「しょ、承知しました。しかし、どういった経緯でそのようなお考えになったのでしょうか」
担当者「会社の方針で、保険料をきちんと見直そうということになりました。すみません。」
僕「状況は理解しました。ただ、他社さんにお声掛けする前に、当社が最大限の保険料を提示させていただきますので、今しばらくお待ちください。その金額を見てから再度お考え下さい。」
担当者「いえ、会社の方針なんで、他社さんからも見積をいただきます」
…とのこと。何を言ってもダメでした。マジで泣きそうになりました。
2.本社との兼ね合い
その企業の外交貨物保険はかなり大きな契約で、ぜったいに他社に負ける(幹事を取られる)わけにはいきません。もし負けたら……まぁ上司に怒られるだけじゃあ済まないでしょう。。
保険料を計算するのは本社部門の仕事なので、必死に頼み込みました。
僕「他社に幹事が取られそうで困ってます。保険料勝負なので、限界まで安くして!!いや、限界以上に安くしてください!!(半泣き」
本社の人「そんなこと言われても、特定の企業にだけ安くすることはできませんよ!」
こうして僕 VS 本社の戦いが始まりました。
つづく…

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