『質問箱』に質問が来ていたので、回答します。質問ありがとうございます。

わたくしの回答
リスクコンサル子会社への出向はすごくいいと思います。個人的には超おススメです。理由を回答します。
リスクコンサル子会社とは
知らない人に説明すると、大手損保は子会社にリスクコンサル会社を抱えています。
東京海上には東京海上dR、損保ジャパンは損保ジャパンリスクマネジメント、三井住友海上はインターリスク総研という子会社があります。
リスクコンサル(略してリスコン)っていうのは、簡単に言うと事故を発生させない、もしくは事故が発生したとしても被害を最小限におさえるためにはどうしたらいいかをコンサルティングすることです。損保には色んな事故データやノウハウがありますので、それをコンサルに活かします。
これらリスコン子会社には親会社である損保から出向している社員が多数いて、質問者さんは自ら手をあげて出向を考えているというわけですね。
出向をおススメする理由
なぜリスクコンサル子会社への出向がおすすめなのかというと、理由はいくつかあります。
①お客さんに喜ばれる仕事
僕が法人営業部門に所属していた時の話をしますと、どの企業も損害保険に加入することは最終手段で、それよりも事故を未然に防ぐことのほうに力を注いでます。ひとたび事故が起きると、保険ではカバーしきれない損害や負担が多数発生しますからね(世間からの評価が下がる、事故の発生原因を政府へ報告する、次年度の保険料が増加する…など)。
そのため我々営業マンはリスコン子会社の人と一緒に客先に訪問するんですけど、そうするととても喜ばれました。リスクコンサルをしてあげて、それで関係が構築できてから保険提案をするという流れをとっていました。
というわけで、リスコンの仕事は喜ばれます。保険の営業マンだけだと門前払いされるような状況でも、リスコンの社員は迎え入れてくれます。
②専門性がつく
そして、リスクコンサルは専門性が高い仕事です。そのため転職市場で重宝される人材になります。他のコンサル会社に転職することもできますし、東証一部上場企業ならリスクマネジメント部門はありますので、転職の道はたくさんある。
いざとなったら転職できるスキルや経験を持っておくのは超大事。これが無いと、今後理不尽な評価を受けたり、全く希望しない異動させられたとしても、受け入れるしかなくなるからね。
③将来性がある分野(だと思う)
保険会社は保険を販売(引き受け)することで利益を稼いでましたけど、このビジネスモデルはそのうち変わるんじゃないかなぁと思います。
自動車の自動ブレーキ機能のように、いろんな機械設備で安全性能があがってきています。そうなると事故の発生頻度は減っていきますので、つまり保険の出番は少しずつ減っていきます。
とはいえ、リスクコンサル業務は無くなりません。この安全性能を高めるためには、過去の事故のデータや経験、ノウハウがあってこそです。
つまり保険会社のメイン業務はリスクコンサル業務になり、どうしても防ぎきれない事故にだけ保険を提供する…というビジネスモデルになるのかなぁ…と思う今日この頃…。
リスクコンサル会社で何をやるか
リスクコンサルへ出向するにあたり、どの分野に興味があるんでしょうか。自然災害分野(火災、水災など)、サイバー被害、自動車事故、工場事故、、など、いろんな分野があります。
個人的におすすめなのはBCP(Business Continuity Plan)分野です。今回の新型コロナにより、非常に注目を集めています。
コロナにより様々な企業が「社員が出社できない」という事態に遭遇しました。このような事態でも、スムーズに事業を継続していくための対策を考えることがBCPです。このBCP対策をしっかりしていた企業はリモートワークにすぐに馴染めましたけど、考えてなかった企業は大変だったと思います。
BCPは比較的あたらしい分野なんで専門家は殆どおらず、未経験でも飛び込めるんではないかと思う。数学的知識も必要ないので文系出身の方でも務まるはず。
まとめ
リスクコンサル会社への出向は、とてもおススメです。いろいろ理由を述べましたけど、一番の理由は専門性が付くことかなー。いざとなったら転職できるっていう状況は最強だと思いますよ。心の平穏につながります。ぜひ出向して、スキルを磨いてください!
読者の皆様。質問どしどし募集していますので、ご自由にどうぞ。どんな内容でもOKです!

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