とあるニュース記事を見かけました。こちら↓

記事の内容を要約すると、「地震保険は国が運用している保険のため、損保が営利目的で販売している商品ではない(保険会社は全く儲からない)。つまりこれよりお得な保険はないので、加入すべき保険である」とのこと。今回はこの記事について現役損保マンであるわたくしの考えをコメントしてみます。
地震保険とは
家を購入すると火災保険に加入する人が多いですが、火災保険では地震による損害は補償されません(例:地震による火災や地震による津波損害など)。地震による損害は地震保険じゃないと補償されないのです。
んで、大地震による損害は大規模になるので、たとえメガ損保であろうとも耐えられません。東日本大震災による損害額は建物だけでも数兆円だったらしいのですが、こんな金額はメガ損保3社あわせてもとても支払えません。そこで、政府に大部分を引き受けてもらっているのです。
つまり、各損保は地震保険を販売していますが、実はその殆どを政府に再保険として出しているんですよ。
そのため保険会社にとって地震保険は殆ど儲けがないのです。
地震保険よりお得な保険は無いのか
この記事によると、『保険会社の儲けがない=お得な保険』と定義つけています。
ぼくはこの考え方に疑問です。(個人向けの)損保商品って基本的に薄利多売なんで、どれもそんなに儲けはないよ。
基本的に、儲かる商品(損保にとって利益が出ている商品)は徐々に保険料(売値)を下げなくてはいけません。これは金融庁に厳しくチェックされているので、べらぼうに儲けていると怒られるんですよ。損保商品は社会インフラ的な要素が大きいので、保険会社が大きく儲けることはNGです。自動車保険が高くて誰も加入できなくなったら、怖くてだれも車の運転できなくなるでしょ。
だから僕にいわせると個人向けの損保商品(自動車保険、火災保険、など)はどれもお得だから必要に応じて加入したらいいんじゃないかなと思います。
一方、企業向けの保険は一部超儲かる商品がありますが、個人の皆さんには関係の無い話ですので割愛。
お得じゃない保険
わたくしに言わせると、一般個人にとってお得じゃない保険(保険会社がべらぼうに儲けている保険)は生保です!
終身保険および外貨建て保険、医療保険はほんとドル箱です。人の生死やケガの発生頻度って、過去の例が蓄積されており、大数の法則(意味は検索してください)が働きやすい(そのため適正な保険料がセットしやすい)。
そしてみんなから貰った保険料をインデックス運用していればほぼノーリスクで儲かります。素敵な商売です。
特に外貨建て保険は、為替リスクは客に負わせているので、ノーリスクすぎる。。ほぼ詐欺商品です。。ひどい。
結論
生保と医療保険はやめておきましょう。
コメント