保険会社のCMでは「事故対応力」をアピールしていることが多いですよね。大体どこも「事故対応力の顧客満足度90%以上」とか謳ってます。今回はこの点について、損保社員の目線から意見を述べます。
1.事故対応顧客満足度のからくり
まず、顧客満足度ってどうやって測っていると思いますか?答えはアンケートです。保険金を支払った後、お客様にアンケートを送付します。んで、お客様がそのアンケートに回答し、そのスコアを集計します。
まず考えてほしいのですが、人はどんな時にアンケートを返信しますか?
答えは、事故対応に満足しているときに返信する人が圧倒的に多いのです。満足していないときは、わざわざ返しません。アンケートなんて面倒なんで無視しちゃいます。
そのため、顧客満足度だけを信用するのは危険です。
2.結局どこの会社が事故対応満足度が高いの?
結論を先に述べると
『大手損保は事故対応力が総じて高い』※事故対応力=親切丁寧、かつ素早い事故解決
と言えます。
①担当者のレベル
大手損保(あいおいニッセイ同和損保、損保ジャパン、東京海上、三井住友海上クラス)になると、新卒採用で入ってくる社員のレベルが高いです。4大卒はあたりまえで、有名大学を卒業している人の比率が高まります。良い大学出ているから仕事ができるとは限りませんが、自動車損害査定の仕事は日々勉強で覚えることが多岐にわたるので、勉強ができる人の方がアドバンテージはあります。
一方、ネット系損保になると新卒で人が集まらず、上記大手損保を定年退職した方を安く雇うこともしています。僕が損害査定を担当していたころ、職場に定年後再雇用で65歳くらいの方がいましたが、某ネット系損保にヘッドハントされてました。優秀な方でしたが、電話応対は微妙だし、耳が遠い方でしたが…。
また、大手損保だと研修にかなり力をいれます。研修に資金を投入できる余裕があります。
②システムにかけられるコスト
各損保は各社それぞれのシステムを使って事故対応を行います。このシステムが高機能であるほど、円滑な事故対応につながります。大手損保はこのシステムに莫大なコストをかけてます。10億や20億はザラです。高いと思われるかもしれませんが、このシステムのおかげで、お客様の対応放置を未然に防いだり、保険金支払いを速やかに行ったりすることができているのです。
一方、ネット系損保はシステムにそこまでコストをかけられないので、システムがしょぼいです。。某ネット系損保では、いまだに紙とペンでお客様との交渉記録をメモしているとのことでした(字が下手な担当者だと、ほかの人が読めなくて困るんだとか)。
3.結論
事故対応力は大手損保の方が間違いないかなとは思います。とはいえ、どんなにシステムが良くても、良い大学出ていても、ダメな社員は一定数いますが。※大手4社内での事故対応力には大きな差は無いと思いますので、お好みでどうぞ。
そもそも事故を起こさなければ事故対応なんて関係ないので、安全運転に努めましょう!
↓クリックしていただけると励みになります。

保険ランキング
コメント