メガ損保が一番ピンチになった時、、つまり破綻しかけた時っていつだと思いますか?
答えは2011年のタイで大洪水が発生した日です。これの支払い保険金額は各社とも3000億円を声ました。特に某社は5000億円近かったともいわれています。この年は東日本大震災もあったので、各メガ損保がこの1年間で支払った保険金は莫大になりました。
1.タイで洪水発生した日
タイで洪水が発生したのは2011年の夏ごろだったと思います。この時、僕は法人営業部門に所属していましたが、タイに工場をもっているお客様を担当していたので、至急タイへ出張しました。
日系企業が集結する工業地帯に赴くと、工場が完全に水没してました。。僕の担当していた企業は、これから新しい工場を作ろうとしていたらしく、それが洪水で水びだしになってしまい、もう使い物にならないとのこと。。。
精密機械を作る工場だったのですが、精密機械って非常に繊細で、綺麗な空間を保たないといけないらしいんですね。それなのに洪水でひどく汚れてしまったので、工場としては今後使えないとのこと。
2.ずさんな保険契約
んで、そのお客様の保険契約の内容が、非常にずさんでして。。いざ、契約内容をみると、工場の一部にしか保険がかかってないことがわかりました。
工場に保険をかける際は、丁寧に金額を評価して、どの部分にどんな機材が置いてあって、建物のどこに保険をかけるか…など、緻密に調べないといけないのですが、お客様側もこちら側の社員もお互い現地タイ人同士だったので、適当に契約を結んでまして、、。差別はしたくないですが、タイ人は日本人に比べるといい加減ですからね。
工場一つ建設するのに、数十億はかかるのに、数億円しか保険が掛けられていませんでした。
3.トラブル
案の定お客様にブチ切れられました。
「おたくを信じて保険加入してたのに!」
「これしか保険金が出なかったら、うちは破綻してしまう!」
「これは詐欺だ!裁判を起こすぞ!」
など、いろいろと言われたなぁ。。こちらとしてはきちんと手順を踏んで保険契約を取り交わしているので、訴えられても負けるということはないのですが、かといって「どうぞ訴えてください」とも言えず、、。ひたすら謝罪の日々でしたが、中々許してもらえず
「君の謝罪はいらない、保険金を支払ってくれ」
「契約当時の担当者(保険契約を結んだときの担当者は僕の前任者でした)を連れてこい」
「こんど経営者会議があるから、君が説明にきてくれ」
…などと言われていました。
契約書があるので、今更何を言われても、払えないものは払えないわけで…。。まぁとにかく必死に説明しました。。
4.解決
最後は訴訟になりかけましたが、その前になんとかご納得いただけました。契約もいまだ続けていただいてます。ちなみに、そのお客様は危うく倒産しかけてましたが、多少なりとも保険金が支払われたお陰でなんとか助かったとのこと。
こういった保険契約内容のトラブルが、当時はあらゆるところで発生していました。いかに適当に契約を結んでいたのかがわかります。

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